
有限会社城西は、2026年に70周年を迎えることができました。長年にわたり当社を支えてくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。
1956年の創業以来、私たちは地域とともに歩み、信頼と品質を大切に事業を続けてまいりました。この70年間の歩みは、お取引先様、地域の皆さま、そして社員一人ひとりの支えがあってこそのものです。
これからも、創業の精神を大切にしながら、新たな挑戦を重ね、皆さまにより一層の価値をお届けできる企業として成長してまいります。
1956年。戦後の混乱がようやく落ち着きを見せ、人々が未来への希望を胸に歩み始めた時代の転換点に、城西は城西ゴム工業所として創業の第一歩を踏み出しました。
当時は輸入タイヤが主流であり、一本のタイヤが今では想像できないほど貴重な資源でした。城西は限られたタイヤを長く、安全に使用できるようにするための修理・整備を使命とし、地域の交通を支える“縁の下の力持ち”として、ひとつひとつの仕事に誠実に向き合いながら、確かな信頼を積み重ねていきました。
1960年代に入ると、日本は高度経済成長の波に乗り、日本は急速なモータリゼーションの波に包まれます。自動車は生活の利便性を高めるだけでなく、産業の発展を支える不可欠な存在となり、道路網の整備も急速に進みました。1965年の名神高速道路、1969年の東名高速道路の開通により、道路交通は新たな時代へと踏み出しました。この大きな時代のうねりは、タイヤ産業にも飛躍的な成長をもたらし、国産タイヤメーカーは力強く発展していきます。その激動の中で、城西は各メーカーと特約店契約を結び、タイヤ専業店として着実にその歩みを重ねていきました。
1956
古田紀久雄が名古屋市西区南鷹匠町に「城西ゴム工業所」を開業


1961
「有限会社城西ゴム工業所」に組織変更
1971
名古屋市西区城西に移転
「有限会社城西」に社名変更

道路交通網の発展に伴い、国内における自動車の生産台数は年々増加し、物流を支える大型車両の整備需要も急速に高まっていきました。こうした環境変化を背景に、城西は大型トラックのタイヤ整備体制の強化を図り、1982年、西春日井郡西春町(現・北名古屋市)に神明タイヤセンターを開設し、本格的に大型車両向けの整備事業へと舵を切りました。
神明タイヤセンターの開設は、地域の物流事業者から高い評価を得るとともに、城西がタイヤサービス事業を拡大していくうえでの確かな基盤となりました。
その後も事業基盤の拡充を進め、1996年には中島郡平和町(現・稲沢市平和町)に新開タイヤセンター開設し、西尾張地域の中心部におけるサービス体制を強化しました。迅速な対応力と安定した供給体制を整えることで、地域の皆さまとの信頼関係は一層深まり、城西の事業は確かな広がりを見せていきます。
2001年には海部郡蟹江町に蟹江タイヤセンターを開設し、南部エリアへのアクセスを強化。複数拠点によるネットワークが形成され、緊急対応から定期メンテナンスまで、幅広いニーズに応える体制が整いました。地域の物流を支えるインフラとしての役割は年々大きくなり、城西の事業は確かな広がりを見せていきます。
1982
神明タイヤセンター開設

1996
新開タイヤセンター開設

2001
蟹江タイヤセンター開設

創業社長の強いリーダーシップのもと、城西は西尾張一帯をカバーできる事業体制を築き上げました。しかし、組織が拡大するにつれ、情報伝達の不足や営業所ごとの独自性の強まりなど、組織としての課題が徐々に表面化していきます。
これらの課題を解決するため、「個の力」から「組織の力」へと進化する経営組織への転換に踏み出しました。
まず、会社としての価値観と進むべき方向を明確にするため、経営指針書を策定しました。さらに、営業所を横断して機能する専門部門を新設し、情報やノウハウを全社で共有できる仕組みを整備しました。これにより、各営業所が抱えていた課題を組織全体で解決できるようになり、業務効率の向上が実現しました。
加えて、権限と責任を明確にした組織体制へ移行することで、現場が迅速に判断できる環境を整え、より集中して業務に取り組めるようになりました。
こうした取り組みを通じて、城西は持続的な成長を支える強固な組織基盤を築き上げ、「個の力」から「組織の力」へと確かな進化を遂げています。
そして、2016年には丹羽郡大口町に大口タイヤセンターを開設。北部エリアまでを包括的にカバーする体制を整備し、広域ネットワークとしての完成度をさらに高めました。組織の成熟と事業拡大が相互に作用し、城西は次なる成長ステージへと歩みを進めています。
2004
古田伸祐が代表取締役に就任
2009
経営指針書運用開始

2012
販売管理部門・業務開発部門開設
訪問作業車導入
2015
教育育成部門開設
2016
大口タイヤセンター開設

2023
調達管理部門開設
2026
城西70周年
今回、社史編纂を担当させていただき、創業から70年間の歩みをあらためて振り返る機会を得ました。長い年月の中で積み重ねられてきた一つひとつの選択や行動が、現在の城西の姿につながっていることを、資料を読み進めるたびに実感しました。日々の業務の中で当たり前のように行われてきた判断や努力の積み重ねこそが、会社の土台を形づくってきたのだと思います。
先輩方がその時々の状況に向き合い、挑戦を続けてこられた歴史は、私たちにとって大きな財産です。華々しいエピソードだけでなく、記録に残らない小さな工夫や粘り強い取り組みが、現在へと受け継がれていることを感じました。そして、その積み重ねを未来へつなげていく役割は、まさに今を生きる私たち自身に託されています。
一方で、これまで体系的に情報を蓄積してこなかったこともあり、詳細が分からない部分や、十分に記録として残せなかった出来事も少なくありませんでした。限られた資料の中で編纂を進めるなかで、言葉として残されていない日々の努力がどれほど多かったのかを思い知らされました。今回の社史には書ききれなかった空白もありますが、それは決して欠落ではなく、先輩方が日常の中で黙々と積み重ねてこられた仕事の深さを示すものでもあります。
むしろ、この“記録の空白”は、これからの私たちが丁寧に埋めていくべき大切な課題なのだと感じています。世代を重ね、歩みを振り返るとき、より豊かな記録として手渡せるよう、日々の取り組みを少しずつ残していくことも、未来への責任の一つなのかもしれません。
70周年はゴールではなく、新たなスタートの節目です。100周年に向けて、これからの30年をどのように紡いでいくのか。その第一歩を、皆さんとともに静かに、しかし確かな気持ちで踏み出していければと思っています。
社史編纂担当者 山下